公園長ブログ 皐月―その弐

みなさん、こんにちは、公園長の瀧川です。

 

 
柔らかな春の季節に変わって、緑がどんどん濃くなって、のんほいパークにも少しずつ夏の気配が感じられるようになりました。
動物園といえば、主役は子供たち。開園と同時に、大好きな動物たちのところへ一目散に駆けていき、一生懸命、動物たちの名前を呼びます。動物たちは少し迷惑そうだけど、それでも、ゆったりとした姿を惜しみなく見せてあげる、のんほいパークの仲間たち、本当にみんな優しいよね。
また、ゾウの放飼場前で、歩き始めたばかりの男の子が、ダーナの思いっきり鼻を上げた姿に茫然と口をあけて固まっている姿なんか、たまに見かけるのですが、「今、彼の脳裏に、どんな記憶が刻まれているんだろうか。」と思うと本当にワクワクします。
かれら子供たちにとって、動物園はどんな存在なのでしょうか。
動物園では、地球の特異な環境に適合するため進化した、さまざまな動物たちを見ることができます。「この世界は人間だけでできているのではなく、多様な命でできている。」おじさんは、そのことをぜひ、学んでいってほしいのですが、ゾウがみたい! キリンがみたい! カバがみたい!といった爆発的な子供たちの、わくわく感いっぱいの思いの前では、「もし、よろしければ、こんなことも、またいつか考えてください」と、おじさんたちは、ついつい控えめになってしまいます。

 

 

一方、大人たちにとって、動物園はどんな存在なのでしょうか。
種の保存?命の箱舟?環境保護?心の憩いの場?
この前、新企画で、「ハリネズミのお散歩」というのをやってみました。ヨツユビハリネズミのエンリッチメントの一環で、普段の狭い獣舎から、開放感いっぱいの草むらで遊ばせてあげようというもので、この暑くもなく、寒くもなくといった時期しかできない試みです。
二匹のハリネズミが、飼育のお姉さんに優しく、草むらに置かれると、シロツメグサの林にたたずむその妖精のような姿や、そのつぶらな瞳が、もう、かわいくて、かわいくて、かわいくて、みんなの心は、とろとろに、とけさってしまいました。そして、不覚にも、私の心も例外ではありませんでした。

 
まあ、大人も子供も、こんなもんで、やはり理屈ではないですね。動物園って

 

 

 

 

 

 

 

 

「初夏の風景」

 

 
森の動物園では
ハリネズミの母さんが
こどもたちと
お散歩

 

 
やわらかなこもれび、あたたかな草むら
そして、梢をゆらす風のにおい
ハリネズミの母さんはきっと
みんなみんな大好き

 

 
でも、こどもたちは
何もかもが初めてで
みんな小さな目をくりくりさせて、ドキドキしている

 

 
遠い山から風が流れ
空と若葉がとけあって
どこかで誰かが呼んでいる、初夏
親子の散歩は、もう少し

 

 

 

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