公園長ブログ 2019ボルネオツアー①

みなさん、こんにちは、公園長の瀧川です。

 

いよいよ、待ちに待ったボルネオツアーの始まりです。私は今回で4回目のボルネオ、1回目は、まだ、山登りに夢中になっていた頃、4,000m峰キナバル山に登ろうと一人ボルネオ島を訪れました。ガイドといっしょに登った山頂では、眼下に広がる熱帯雨林の海にただただ圧倒されていたのを覚えています。あれから30年、再びボルネオに関わることになるとは思いもしませんでした。

 

さて、6月27日(木)豊橋・鹿児島合同チームは、仁川経由で午後9時30分に、ようやくコタキナバル国際空港に到着しました。熱帯のねっとりとした空気、到着ロビーで、タクシーを探していると、引き締まった体格でピンと髪の毛が立った半ズボンの男性と、旅館の女将さん風の女性が目の前に、あ!坂東旭山園長とBCTJ理事の森井さん、旭山・東京組は予定よりも飛行機が遅れたそうで、偶然いっしょになりました。みんなで、仲良くビールを買い込んで、ホテルに向かいます。実は今回のツアーは翌日の早朝、ホテルのロビーに集合するところから始まり、それまでは、各自が自分の責任で集合場所にたどり着くという大人ツアーなのです。神戸組はすでに、部屋で就寝中で、石田前千葉動物園長は夜半の飛行機だそうです。やがて、ホテルのロビーで乾杯が始まりました。坂東園長のボルネオへの熱い思いは相変らずで、若い動物園職員たちは、目をキラキラさせて聞き入っています。一方、女将の森井さんは、ボルネオ在住BCTの岸さんや、絵描きの池田さんと、ゾウのレスキューセンター(BES)の人件費やゾウの餌代などの実務的な話を、おばさまトークでガンガン進めています。みんなが、明日から始まるツアーへの高揚感でいっぱいです。

 

そんな、仲間たちを横目で見ながら、薄っぺらいビールの缶を握りしめて、私は、去年出会った、一頭のゾウのことを思っていました。このビール缶のように薄っぺらい熱帯の森と、その向こうに続くアブラヤシのプランテーション、そして、川の中にたたずんでいた、一頭のボルネオゾウ、その瞳、その後ろ姿、その風景を、今も鮮やかに覚えています。そして、今回は、どんな風景に出会えるのでしょうか。

 

「ビールがないよう」 突然、誰かがビールを買いに、隣のコンビニに走りました。おーい、明日早いんだけど、そんな声をかき消すように、おしゃべりはいつまでも続き、コタキナバルの夜は更けていきました。

 

 

 

 

 

「川のほとりで」

 

キナバタンガン川のほとり

おそい午後の

蒼白い静けさの中で

ぼくは、君と出会った

 

君の育ったジャングル

君の母さん

君の兄弟たち

そして、その全てを奪ってきたぼくら

 

でも、君にとって、そんなことは、どうでもいい

川の流れで体を冷やし、岸辺の草を食んだら

やがて

君は、ジャングルへと帰っていく

 

川面を風が吹き抜け

風景がゆっくりと沈んでいく午後

 

ねえ

これからも

ぼくらは、ここで、生きていていいのかな

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