「可愛い」の向こう側

春の穏やかな天気があっという間に過ぎ、暑い、そして熱い夏がもう目の前にやってきています。さて、みなさんは動物園に来た時にどのようなことを感じて、一緒にきた家族や友人とどのような話をしますか?

 

ちなみに、私たち飼育員は作業をしながら結構みなさんの会話を聞いています(笑)

特に新しい看板をつけたときにはみなさんの反応をドキドキしながら見ています(笑)

 

この子かわいい!

あれ?あのおうまさん寝ているね、だいじょうぶかな?

この子の色キレイ!

なんかもぐもぐしてるよー、ごはん何たべるのかな?

この子の名前なんだろう?

 

動物に対する感じ方や考え方は人それぞれで、そのときの年齢や状況によって変化するものだと思います。しかし、動物園の役割の1つである「教育普及」に力を入れたいと飼育員を目指した私は、飼育員になってしばらくは、担当動物を見たお客様が「可愛い~」とスマホで写真を撮って、次の動物のところに行ってしまうことに少し寂しく感じていました。去り行くお客様の背中を見ながらほうきを握りしめ、「この子たちはもう少し観察すると、面白い行動がみれるのになぁ」や「自然界でのこの子たちの状況は厳しく、その状況が書いてある看板も読んでほしいなぁ」と思っていました。動物園に来てくださったお客様に動物の魅力や野生での現状を少しでも知ってほしいという思いが強かったんだと思います。そこで、少しでもお客様に立ち止まってもらえるような看板づくりなどに努めてきました。

そんな日々のなかで、ふと、自分自身を思い返してみると。

幼いころから動物が好きだった私は、かわいい動物たちの姿をみたいと動物園や牧場、ペットショップなどに足を運んだり、図書館で動物について調べたりしていました。その中で動物たちが置かれている現状を知り、それを解決したいと動物について勉強ができる学校へと進み、今こうして「飼育員」という仕事を通して動物とヒトが共生できる社会を目指しています。

 

ん?あれ?

始まりは、「可愛い」からでした、私も(笑)

 

ということで、最近は「可愛い」と注目されることも大事だと思い、そこから「知りたい」「守りたい」「変えたい」と皆さんに少しでも思ってもらえるような動物園づくりをしたいと考えています。

みなさんが、今、「可愛い」「知りたい」と思う動物はいますか?

少しだけその動物について検索してみたら、その子たちの未来が変わるかもしれません。

 

写真は、ブログを書いている数日前に生まれたアヒルのひなたち。

今の私の携帯のカメラロールは黄色一色です(笑)

 

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